メディケア生命について調べると、「危ない」という言葉が検索候補に並びます。住友生命グループの生命保険会社ですが、対面の営業担当者がつかない販売形態で、社名を初めて見る方も少なくありません。
この記事では、「危ない」と言われる理由を3つに分解し、それぞれを公表データで検証します。保険金が支払われる会社なのか、会社が存続する体力があるのか、契約後に困らないのか。判断に必要な材料を、公式の開示資料と公的調査に基づいて整理しました。
メディケア生命が「危ない」と言われる3つの理由
先に結論を書きます。
結論
「危ない=契約したのに保険金が支払われない」という意味であれば、公表データ上その懸念は確認できません。2026年3月31日から適用が始まった経済価値ベースのソルベンシー比率(ESR)は274.9%(2026年3月末時点)で、金融庁が早期是正措置制度の対象と定める100%を上回っています。同社は住友生命保険相互会社の100%子会社で、格付投資情報センター(R&I)の保険金支払能力格付はAA(安定的)です。また、金融庁が公表している行政処分事例集(2026年6月30日時点)に、メディケア生命の記載はありません。
では、なぜ「危ない」と検索されるのでしょうか。理由は大きく3つに分けられます。
1. 会社の歴史が浅く、社名の認知度が低い
メディケア生命の設立は2009年10月1日、営業開始は2010年4月1日です。日本の大手生保が100年前後の歴史を持つのに対して歴史が浅く、テレビCMなどでの露出も限られています。「聞いたことがない会社」であること自体が不安の出発点になっています。
同じ構図は外資系や新興の生保でも起きており、たとえばメットライフ生命についても同様に「危ない」と検索されています。
2. 対面の営業担当者がつかない
同社の販売は、インターネット・郵送による通信販売と、金融機関・保険ショップ等の代理店を通じた対面販売が中心です。自社の営業職員は在籍していません(ディスクロージャー誌「メディケア生命の現状2026」の従業員在籍状況では、営業職員の欄は「−」、内勤職員が649名/2025年度末)。
契約時に自宅へ来る自社の担当者がおらず、困ったときに顔の見える相手がいない。この構造が「何かあったときに大丈夫なのか」という不安につながります。
3. 口コミサイトに不満が集積して見えやすい
ネット中心で契約する会社は、契約者の声がそのまま口コミサイトに書き込まれます。対面契約の場合は担当者に直接言って解決する不満が、可視化されて残りやすい構造があります。
この3つは、いずれも「会社の財務が危ない」という話とは別の問題です。以下、順に検証していきます。
メディケア生命はどんな会社?
メディケア生命保険株式会社の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | メディケア生命保険株式会社 |
| 設立 | 2009年10月1日 |
| 営業開始 | 2010年4月1日 |
| 本社所在地 | 東京都江東区深川1-11-12 住友生命清澄パークビル |
| 代表者 | 取締役社長 西野 貴智 |
| 資本金・資本準備金 | 合計1,600億円(資本金800億円/資本準備金800億円) |
| 株主 | 住友生命保険相互会社 100%(2026年7月1日現在) |
| 従業員 | 内勤職員649名/営業職員なし(2025年度末) |
| 販売チャネル | 通信販売(インターネット・郵送)、金融機関、ソニー生命、保険ショップ等の代理店 |
| 取扱商品 | 医療保険・がん保険・死亡保険など8商品(詳細は後述) |
| 保有契約件数 | 251万9千件(2026年6月末時点) |
設立時の出資は住友生命80%・三井生命20%でしたが、その後住友生命の完全子会社となり、2026年7月1日現在の出資比率は住友生命100%です。同社の位置づけは、住友生命グループの中でシンプルな商品を非対面チャネルと代理店で提供する役割を担う会社です。親会社の住友生命が営業職員による対面販売を主軸にしているのに対し、メディケア生命は別のチャネルを受け持っています。グループ内で役割を分けている構造なので、「小さい会社だから不安」という見方は実態と少しずれます。
実際、保有契約件数は2026年6月末で251万9千件(前年度末比+3.0%)と伸びており、2026年6月16日には公式サイトで「250万件突破」を告知しています。
財務の健全性と行政上の状況を公表データで確認する
「危ない」の芯にあるのは、保険金が支払われるかどうかです。ここは口コミではなく開示資料で確認します。
支払余力を示す2つの指標を確認する
保険会社が、大災害や株価暴落といった通常の予測を超えるリスクが起きたときにも保険金を支払える余力があるか。それを測る指標として、同社は次の2つを公表しています。
経済価値ベースのソルベンシー比率(ESR)は274.9%
金融庁は、資産と負債をいずれも経済価値で評価する「経済価値ベースのソルベンシー規制」を2026年3月31日から適用開始しました。この規制で用いられる指標がESR(経済価値ベースのソルベンシー比率)で、適格資本の額を所要資本の額で割って算出します。
金融庁の資料によると、ESRが100%を下回った場合は早期是正措置制度の対象となり、ESRが低下した要因などの具体的な状況も勘案したうえで、必要に応じた行政対応が実施されます。
メディケア生命がディスクロージャー誌「メディケア生命の現状2026」で開示した2025年度末(2026年3月末)の数値は、適格資本の額4,689億3,200万円、所要資本の額1,705億2,100万円、その比率は274.9%です。
ソルベンシー・マージン比率は1,249.3%
ソルベンシー・マージン比率は、1996年4月の保険業法改正で導入された健全性指標です。金融庁の資料によれば、この比率が200%を下回った場合が早期是正措置制度の対象とされてきました。
メディケア生命のソルベンシー・マージン比率は次のとおりです。なお、同社が四半期報告で開示しているソルベンシー・マージン比率の直近値は、2025年12月末時点のものです。
メディケア生命の支払余力に関する指標
| 指標 | 数値 | 時点 |
|---|---|---|
| 経済価値ベースのソルベンシー比率(ESR) | 274.9% | 2026年3月末 |
| ソルベンシー・マージン比率 | 1,249.3% | 2025年12月末 |
| ソルベンシー・マージン比率 | 1,293.9% | 2025年3月末 |
ESRとソルベンシー・マージン比率は、計算方法も監督上の基準となる水準も異なる別の指標です。274.9%と1,249.3%を並べて「下がった」と読むことはできません。同社の場合、ESRはソルベンシー・マージン比率より低い数値になっていますが、ESRは資産も負債も経済価値で評価し直すため、そもそも算出の前提が異なります。
どちらの指標も、同社が公表している数値は監督上の基準となる水準を上回っています。
格付はR&IのAA(安定的)
第三者の評価も参考になります。メディケア生命は、株式会社格付投資情報センター(R&I)から保険金支払能力格付「AA」(格付の方向性:安定的)を取得しています。
この格付は2024年2月6日に「AA−」から「AA」へ引き上げられ、直近では2026年2月27日のニュースリリース「住友生命グループ各社 保険金支払能力AA[安定的]維持」で維持が公表されています。なお、同社が公式サイトで開示している格付はこのR&Iのもの1件のみです。
格付は保険会社が契約上の支払い義務を果たす能力を、財務情報から複合的に評価したものです。格付機関が独自に情報を精査して付与するため、会社自身の説明とは別の視点として使えます。ただし格付は格付会社の意見であり、将来変更されることがあります。
業績は黒字だが、利益は前年度から縮小している
財務の健全性とあわせて、本業のもうけも見ておきます。
メディケア生命の主な業績(単体)
| 指標 | 2024年度 | 2025年度 |
|---|---|---|
| 保険料等収入 | 1,543億3,400万円 | 1,911億7,400万円(+23.9%) |
| 基礎利益 | 73億2,900万円 | 35億2,000万円(▲52.0%) |
| 経常利益 | 52億4,500万円 | 12億4,200万円 |
| 当期純利益 | 19億6,900万円 | 16億3,100万円 |
| 総資産(年度末) | 4,031億6,400万円 | 4,586億7,400万円 |
| EV(エンベディッド・バリュー、年度末) | 4,042億円 | 4,803億円(+760億円) |
| 保有契約件数(年度末・個人保険+個人年金) | 211万9千件 | 244万6千件(+15.4%) |
基礎利益は前年度から52.0%減少している
本業のもうけを示す基礎利益は、2024年度の73億2,900万円から2025年度は35億2,000万円へと52.0%減少しました。同じ2025年度に、新契約件数は43万3千件(前年比+22.7%)、保険料等収入は1,911億円(同+23.9%)、保有契約件数は244万6千件(前年度末比+15.4%)、EV(エンベディッド・バリュー)は4,803億円(同+760億円)と、いずれも増加しています。経常利益・当期純利益も黒字を確保しています。2026年度第1四半期(4〜6月)は、保険料等収入が523億円(前年同期比+16.8%)、基礎利益が9億2,400万円(同▲11.3%)でした。
収支の内訳は、ディスクロージャー誌「メディケア生命の現状2026」の「業績のご報告」に開示されています。収入面では保険料等収入が1,911億7,400万円(前年比368億4,000万円増)、資産運用収益が55億6,500万円(同12億500万円増)。支出面では保険金等支払金が749億4,800万円(同214億5,900万円増)、事業費が567億1,200万円(同112億4,200万円増)となり、経常利益は12億4,200万円(同40億200万円減)でした。収入も支出もそろって増え、支出の増加が上回った形です。
なお同誌および「2025年度決算のお知らせ」「2026年度第1四半期報告」には、基礎利益そのものの増減要因についての説明は記載されていません。
契約件数は増えているが、保有契約高は減っている
もう一点、件数とは逆に動いている指標があります。保険金額の合計にあたる保有契約高は、2025年度末(2026年3月末)で1兆2,537億2,900万円。前年度末より469億9,000万円減りました。契約件数が15.4%増えるなかで、保障額の総額は減っています。
この点について、同誌は次のように説明しています。
減少契約高の主なものは、解約と料率区分型収入保障保険(無解約返戻金型)の保険商品制度上の保障額の減少です。
料率区分型収入保障保険(メディフィット収入保障)は、保障が年金形式で支払われる商品です。契約から時間が経つほど残りの支払期間が短くなり、それにともなって保障額も減っていきます。
利益剰余金はマイナスで計上されている
貸借対照表には、もう一つ確認しておくべき数字があります。利益剰余金が、2025年度末(2026年3月31日現在)時点で△1,235億200万円と、マイナスで計上されています。前年度末(2025年3月31日現在)は△1,251億3,300万円でした。マイナスの幅は1年間で16億3,100万円縮まっており、これは2025年度の当期純利益(16億3,100万円)と同額です。
同じ貸借対照表には、資本金800億円、資本剰余金800億円(うち資本準備金800億円)が計上されており、純資産の部合計は333億600万円のプラスです。
なおディスクロージャー誌「メディケア生命の現状2026」を通読した限り、利益剰余金がマイナスで計上されていることについての説明は記載されていません。数表に計上された数値のみが開示されています。
親会社・住友生命との関係
メディケア生命は住友生命保険相互会社の100%子会社です。ここは判断に効く事実です。仮に子会社単体で損失が出た場合でも、親会社が資本面で支える構造があるためです。実際、同社の資本金は設立時の15億円から段階的な増資を経て800億円(資本準備金を含め1,600億円)まで積み増されており、その原資はすべて親会社の出資です。
一方で、親会社があることは絶対の保証ではありません。 グループ会社であっても事業戦略の見直しで撤退や統合が起きることはあります。実際に外資系生保では、親会社の方針変更が契約者に影響した事例があります(参考:プルデンシャル生命、ジブラルタ生命)。ただしメディケア生命の場合、親会社は国内の相互会社であり、海外本社の判断で日本市場から撤退するという類のリスク構造にはありません。
行政処分の有無と、代理店との関係をめぐる改善の取組み
「危ない」を確かめるうえで、行政上の記録も確認しました。
金融庁が公表している行政処分事例集(2026年6月30日時点)を検索した限り、メディケア生命に対する行政処分の記載はありません。同事例集には生命保険会社の事例も収録されているため、「掲載対象外だから載っていない」わけではありません。
あわせて、同社が自ら公表している取組みも確認しておきます。メディケア生命は乗合代理店(複数社の商品を扱う代理店)との関係について、次の3件を公表しています。
- 2025年9月8日「乗合代理店との適切な関係性の構築に向けた取組について」
- 2026年4月1日「保険募集代理店にお支払いする代理店手数料について」
- 2026年5月1日「乗合代理店との適切な関係性の構築に向けた取組の進捗について」
このうち2026年5月1日の進捗報告には、次の記載があります。
保険業法や保険会社向けの総合的な監督指針等の改正を踏まえ、過度の便宜供与の判断基準や代理店への過度の便宜供与を防止するための社内規則等を策定
同資料によると、2025年11月に社内規則を策定して運用を開始し、2025年10月からは代理店モニタリング会議の機能を拡充して、比較推奨販売を歪めるおそれのある苦情を月次で共有・協議する運営を始めた、としています。また、2025年4月にはコンプライアンス部門と代理店窓口部門の間に募集品質を担う「1.5線部門」を設置したとしています。
万が一、保険会社が破綻したら契約はどうなる?
ここが最も不安の残る点だと思うので、制度として整理します。
日本の生命保険会社は生命保険契約者保護機構への加入が義務づけられています。万が一保険会社が破綻した場合、契約が消滅するのではなく、救済会社への契約移転などによって継続される仕組みです。補償の水準は、責任準備金等の90%まで(高予定利率契約を除く)とされています。
つまり、破綻したら払った保険料がすべて無駄になる、という事態は制度上想定されていません。ただし保険金額や年金額が削減される可能性はあり、また保険料の見直しが行われることもあります。「制度で守られているから会社はどこでもいい」という話ではなく、そもそも破綻の可能性が低い会社を選ぶことに意味があるということです。
他社の財務状況と並べて見たい場合は、生命保険会社のランキングもあわせて確認してください。
※経済価値ベースのソルベンシー規制等について|金融庁
※2025年度第3四半期報告|メディケア生命保険株式会社
※2025年度決算のお知らせの概要(2026年5月26日)|メディケア生命保険株式会社
※メディケア生命保険|格付投資情報センター(R&I)
※行政処分事例集|金融庁
※生命保険会社の保険契約者保護制度Q&A|生命保険契約者保護機構
ネットで自分で契約している人はどれくらいいる?
メディケア生命のように対面の担当者がつかない会社を検討するとき、「そんな契約の仕方をしている人は本当にいるのか」という疑問が出てきます。データで確認します。
加入者の14.6%は自分で調べてネットで契約している
スマートマネーライフ編集部が2026年8月に実施した調査(全国の30〜49歳で生命保険等に加入している1,146名)では、保険の加入経路は次の結果でした。
保険の加入経路(1,146名/2026年8月)
| 順位 | 加入経路 | 人数 | 1,146名中 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 保険会社の営業担当(知人や親戚の紹介など) | 544名 | 47.5% |
| 2位 | 自分で調べてネットで契約 | 167名 | 14.6% |
自分で調べてネットで契約した層が14.6%で全体の2位です。対面が主流であることは事実ですが、担当者を介さずに契約している人は7人に1人程度いる計算になります。
出典:スマートマネーライフ調べ(30〜49歳の生命保険等加入者1,146名/2026年8月)
ネット契約層は「自分で調べる」行動が突出している
同じ調査で、この1年間に自分の保険について取った行動を加入経路別に見ると、ネット契約層の1位は「自分で保険会社や保険商品について調べた」47.5%で、4つの加入経路の中で最も高い数値でした。2位の「保障内容や保険料を見直した」27.5%も最高値です。
一方で、この層はこの1年間に何らかの行動を取った人が24.0%にとどまり、76.0%は特に何もしていません。 動く人は突出して能動的である一方、大半は動かないという二極化した構造です。参考までに、保険相談窓口・FPで契約した層の行動率は56.9%でした。
ネットで自分で契約するという選び方は、契約時に自分で判断できる人には合うが、契約後に放置されやすいという特徴を持っている、と読めます。
公的調査では「実績」より「意向」が先行している
公的な調査も見ておきます。生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」(2025年度)によると、直近に加入した生命保険の加入経路は「営業職員」が45.2%で最多、「通信販売(インターネットを通して)」は4.4%でした。前回2022年度が4.5%なので、ほぼ横ばいです。加入方法の意向でも「自宅や職場、窓口で営業担当者に直接会って加入したい」が60.6%と、依然として対面志向が強く出ています。
ただし、世帯構成で見ると様子が変わります。同センターの「生命保険に関する全国実態調査」(2024年度)では、加入意向のあるチャネルは、2人以上世帯では「生命保険会社の営業職員」が27.3%と最多である一方、単身世帯では「通信販売」が35.2%で最多でした。
出典:生命保険文化センター「生活保障に関する調査」2025(令和7)年度/「生命保険に関する全国実態調査」2024(令和6)年度
つまり、非対面での加入は実績としてはまだ小さいものの、単身世帯では意向が対面を上回っているということです。メディケア生命のような非対面型の会社は、この「自分で調べて選びたい層」の受け皿になっています。会社の規模や知名度ではなく、自分がどちらの選び方に向いているかで考えるほうが実態に合います。
メディケア生命の評判・口コミ
口コミを「保険料」「保障内容と告知」「顧客対応・請求手続き」「保険金の支払い」の4つの角度から整理します。それぞれ、声の傾向を示したうえで事実確認をします。
参照したのは口コミサイト「みん評」に投稿された171件です。2026年8月31日時点の評価は総合2.89(カテゴリ平均2.84)で、内訳は保険料2.99・保障内容3.02・給付金額2.92・サポート2.86。保険料と保障内容の評価が相対的に高く、サポートの評価が最も低いという分布です。
みん評は運営者自身が「当サイトの性質上、厳しい声は多くなります」と明記しているサイトです。点数の絶対値ではなく、同じサイト内の他社との相対比較と、4項目のうちどこが低いかを見るのが実務的な使い方です。
保険料についての評判・口コミ
保険料に関する声は、4項目のなかでは比較的評価が高い部類です。「低コストで最低限の保障を一生涯」という目的で選んだ、という投稿が複数見られます。
私は「低コストで最低限の保障を」目的にあらゆる保険を調べてこちらに加入しました。
一方で「安い保険会社はシステムも対応もそれなり」と、価格と対応品質をセットで評価する投稿もあります。
事実確認: 保険料の水準は年齢・性別・保障内容・特約の組み合わせで変わるため、「安い会社」「高い会社」という単純な区分はできません。同社は自社の営業職員を持たず、通信販売と代理店を通じて販売しており、対面の人件費構造が異なる点は保険料設計に影響しますが、それが個々の契約で有利になるかは条件次第です。
保障内容と告知についての評判・口コミ
保障内容は4項目中で最も評価が高い3.02です。特約で細かく組み立てられる点、手術給付金の対象範囲、上皮内がんでの保険料払込免除などを評価する投稿があります。
その一方で、告知に関するトラブルの投稿も見られます。「加入時に通院を伝えていたのに、初診日が加入日より前だという理由で給付金が出なかった」「代理店経由の行き違いで告知義務違反扱いになった(後に撤回された)」といった内容です。
事実確認: 告知は保険契約の前提条件です。健康状態や職業について事実と異なる申告をした場合、告知義務違反として契約が解除され、保険金が支払われないことがあります。これは特定の会社の姿勢ではなく制度上の扱いです。詳しくは告知違反がばれる理由で解説しています。
なお同社の開示によると、2025年度に告知義務違反による解除を理由として支払われなかった件数は322件でした。同年度のお支払件数合計430,015件に対する割合としては小さいものの、ゼロではありません。
顧客対応・請求手続きについての評判・口コミ
4項目のうち最も評価が低いのがサポート(2.86)で、口コミのタグでも「顧客対応」が25件と、商品名を除けば最多です。「コールセンターに問い合わせたが連絡がない」「進捗を聞いても『こちらではわかりません』としか言われない」といった投稿が目立ちます。
ただし対応を高く評価する投稿も同じ期間に投稿されています。
応対もとても丁寧でお声もやさしく親切でした。(中略)こちらで請求していなかった病気もその後、診断書により支払の対象だと教えて下さり、給付して頂きました。
事実確認: 対面の担当者がいない販売形態では、手続きの起点が電話またはWebになります。ここは同社の構造上の特徴であり、担当者に任せたい人には向かず、自分で手続きを進められる人には問題になりにくい部分です。実際の窓口と受付時間は後述します。
なお同社は、入院・通院・手術・熱中症・先進医療(女性不妊症のみ)・薬剤治療の給付金についてインターネット請求に対応しており、診断書のダウンロードや不備書類のアップロードもマイページで完結できるようになっています。
保険金・給付金の支払いについての評判・口コミ
支払いについては「遅い」と「早い」の両方の声があります。「返送から2週間経っても振り込まれない」「3週間かかると言われた」という投稿がある一方、「申請後、1週間後には入金されていた」という投稿もあります。
興味深いのは、元支払査定担当者を名乗る投稿者が「支払いが遅いのは誤解」として、返信用封筒の郵送方式による到着日のずれを指摘している点です。
事実確認: 支払いの遅速は請求内容や書類の不備、時期の混雑状況に左右されます。会社としての支払能力は前述のESR・ソルベンシー・マージン比率と格付で確認できる範囲にあり、口コミにある「遅い」という声は支払能力の問題とは別の、事務処理の話として切り分けて読む必要があります。
実際、2025年度の同社の開示では、お支払件数合計430,015件に対して、お支払非該当件数は6,086件(全体の約1.4%)でした。非該当の最大の理由は「支払事由に非該当」で5,315件です。また、支払われなかった契約者向けの「相談窓口」の2025年度の利用件数は0件と開示されています。
メディケア生命の商品ラインアップ
同社が扱う商品は、公式サイトの「気になる数字」によると8商品です。医療保険を軸に、がん保険・特定疾病保険・収入保障保険・死亡保険が並びます。
販売中の8商品
2026年8月時点で販売されている商品です。愛称と正式名称を併記しています。
メディケア生命の取扱商品(2026年8月時点)
| 保険の種類 | 商品名(愛称) | 正式名称 |
|---|---|---|
| 医療保険 | 新メディフィットA〈エース〉 | 医療終身保険(無解約返戻金型)(20) |
| 医療保険(健康還付型) | 新メディフィット リターン | 医療終身保険(無解約返戻金型)(20) 健康還付給付特則 適用 |
| 医療保険(限定告知型) | 新メディフィットRe〈リリーフ〉 | 限定告知型医療終身保険(無解約返戻金型)(24) |
| 特定疾病保険 | 新メディフィットPlus〈プラス〉 | 特定疾病一時給付保険(無解約返戻金型)(25) |
| がん保険 | メディフィットがん保険 | がん治療保険(無解約返戻金型) |
| がん保険(一時払) | メディフィット一時払終身+がん | 一時払がん医療終身保険(26) |
| 収入保障保険 | メディフィット収入保障 | 料率区分型収入保障保険(無解約返戻金型) |
| 死亡保険 | メディフィット定期 | 定期保険(無解約返戻金型) |
申込チャネルによって、扱える商品が違う
見落とされがちですが、同社の商品はどのチャネルでも同じように申し込めるわけではありません。公式サイトはチャネルごとに商品一覧を分けて掲載しています。
チャネル別の取扱商品(2026年8月時点)
| チャネル | 申し込める商品 |
|---|---|
| 通販(インターネット・郵送) | 新メディフィットA/新メディフィットRe/新メディフィットPlus/メディフィット定期 |
| 金融機関 | 新メディフィットA/新メディフィット リターン/メディフィットがん保険/メディフィット一時払終身+がん/新メディフィットPlus/新メディフィットRe/メディフィット収入保障/メディフィット定期 |
| 保険ショップ等 | 新メディフィットA/新メディフィット リターン/メディフィットがん保険/メディフィット一時払終身+がん/新メディフィットPlus/新メディフィットRe/メディフィット収入保障 |
| ソニー生命 | 新メディフィットA/新メディフィット リターン/新メディフィットRe |
たとえば、がん保険や収入保障保険はインターネットからは申し込めません。「ネット専業の会社」というイメージで公式サイトを見ると、扱っている商品が実際より少なく見える点は知っておくとよいでしょう。
※商品の内容・保険料は改定されることがあります。最新の内容は必ず公式サイトおよび契約締結前交付書面(パンフレット、「契約概要」「注意喚起情報」、ご契約のしおり・約款)で確認してください。
契約前に確認しておきたいポイント
商品の良し悪しではなく、非対面で契約する場合に自分で確認しておく必要がある項目を挙げます。
1. 告知の内容を正確に把握する
対面であれば担当者が告知書の書き方を説明しますが、自分で申し込む場合は自分で判断することになります。持病・通院歴・服薬・過去の手術について、告知書の質問文をそのまま読んで該当するかどうかを確認してください。告知をめぐる実際の口コミと制度上の扱いは、保障内容と告知についての評判・口コミで解説しています。
2. 請求時の連絡先と流れを契約前に確認しておく
保険金・給付金の請求は、必要になったときには本人が体調を崩している場合があります。誰がどこに連絡するのかを、家族が分かる形で控えておくことをおすすめします。
3. 特約の後付けができるかを確認する
商品によっては、契約後に特約を追加できません。将来の追加を前提に「まず最小限で入る」という考え方が通用しない場合があるため、加入時点で確認が必要な項目です。
4. 更新型か終身かを確認する
更新型の場合、更新時に年齢に応じて保険料が上がります。契約時の保険料だけで判断すると、総額の見通しを誤ります。
5. 契約後に見直す機会を自分で作る
前述の調査で、ネット契約層は76.0%がこの1年間に何もしていませんでした。自分で選んだ契約ほど、見直しの機会も自分で作る必要があります。
メディケア生命の問い合わせ先
メディケア生命の問い合わせ窓口
| 問い合わせ内容 | 連絡先 | 受付時間 |
|---|---|---|
| 手続き・契約に関する照会 | 0120-315-056(通話無料) | 平日 9:00〜18:00/土日 9:00〜17:00(祝日および年末年始を除く) |
| インターネットからの申込みについて | 0120-157-056(通話無料) | 平日 9:00〜18:00/土日 9:00〜17:00(祝日および年末年始を除く) |
Webで完結できる手続きは、公式サイトのお問合せページから案内されているマイページで進められます。給付金の請求(入院・通院・手術・熱中症・先進医療〈女性不妊症のみ〉・薬剤治療)もマイページから行えます。よくある質問はFAQサイトにまとまっています。
なお、法人契約・個人事業主契約はインターネットでの請求を利用できません。
メディケア生命のよくある質問
「保険金が支払われない」という意味であれば、公表データ上その懸念は確認できません。
2026年3月31日から適用が始まった経済価値ベースのソルベンシー比率(ESR)は274.9%(2026年3月末時点)で、金融庁が早期是正措置制度の対象と定める100%を上回っています。別の指標であるソルベンシー・マージン比率は1,249.3%(2025年12月末時点)で、こちらの監督上の基準とされてきた200%も上回っています。格付投資情報センター(R&I)の保険金支払能力格付はAA(安定的)です。また、金融庁が公表している行政処分事例集(2026年6月30日時点)にメディケア生命の記載はありません。
メディケア生命は住友生命保険相互会社の100%子会社です。
2009年に住友生命80%・三井生命20%の共同出資で設立され、その後住友生命の完全子会社になりました。グループ内で、住友生命が営業職員による対面販売を、メディケア生命が通信販売と代理店経由の販売を担う役割分担になっています。メディケア生命には自社の営業職員が在籍していません。
生命保険契約者保護機構により、責任準備金等の90%まで(高予定利率契約を除く)が補償されます。
救済会社への契約移転などで契約は継続されます。ただし保険金額や年金額が削減される可能性はあります。
一部の商品はインターネットだけで契約できますが、全商品ではありません。
インターネットから申し込めるのは、新メディフィットA・新メディフィットRe・新メディフィットPlus・メディフィット定期の4商品です。がん保険や収入保障保険は金融機関や保険ショップ等の代理店経由となります。インターネットで申し込む場合、対面の担当者はつかないため、告知や保障内容の判断を自分で行う前提になります。
参考・引用元
- 会社概要|メディケア生命保険株式会社
- メディケア生命の現状2026(ディスクロージャー誌)|メディケア生命保険株式会社
- 2026年度第1四半期業績の概要(2026年8月7日)|メディケア生命保険株式会社
- 2025年度第3四半期報告|メディケア生命保険株式会社
- 2025年度決算のお知らせの概要(2026年5月26日)|メディケア生命保険株式会社
- 2025年度 保険金等のお支払い状況|メディケア生命保険株式会社
- ニュースリリース一覧(乗合代理店との適切な関係性の構築に向けた取組の進捗について/2026年5月1日 ほか)|メディケア生命保険株式会社
- 保険商品一覧|メディケア生命保険株式会社
- メディケア生命の気になる数字|メディケア生命保険株式会社
- メディケア生命保険株式会社の生命保険業免許取得について(2010年3月4日)|住友生命保険相互会社
- メディケア生命保険|格付投資情報センター(R&I)
- 経済価値ベースのソルベンシー規制の概要(2026年7月)|金融庁
- 経済価値ベースのソルベンシー規制等について|金融庁
- 行政処分事例集|金融庁
- 生命保険会社の保険契約者保護制度Q&A|生命保険契約者保護機構
- メディケア生命の口コミ・評判|みん評
- 生命保険文化センター「生活保障に関する調査」2025(令和7)年度/「生命保険に関する全国実態調査」2024(令和6)年度
