古古古米は買うべき？古古米・古米との違いや家計への影響－オンライン購入結果はいかに？

作成日 2025/05/30

2025年5月、小泉進次郎農林水産大臣は、2021年産の「古古古米（こここまい）」を含む備蓄米30万トンを市場に放出する方針を発表しました。この施策は、急騰する米価格の抑制と、安定した供給体制を構築することを目的としています。

一方で、消費者の間では「古古古米とは何か」「品質や味に問題はないのか」といった疑問の声も聞かれます。

本コラムでは、「古古古米」の定義や古米・古古米との違い、家計への影響について、詳しく解説します。記事後半では、実際に筆者が備蓄米（古古米）をオンラインでの購入を試みた記録をまとめています。米不足に悩んでいる方は参考にしてみてください。

※本記事の情報は2025年5月30日現在の情報です。最新情報は各店舗のサイトやニュースをご確認ください。

ニュースの概要

農林水産省は、2022年産（古古米）および2021年産（古古古米）の備蓄米、計30万トンを随意契約により市場に放出する方針を明らかにしました。

引用：NHK｜備蓄米売り渡し中小小売業者などの申請受け付け始まる

販売価格は2022年産（古古米）が5キログラムあたり税込2,000円程度、2021年産（古古古米）が税込1,800円程度と見込まれています。現在の平均価格（税込4,285円）の半額程度で販売される見込みです。

放出された備蓄米は、早ければ2025年6月上旬から全国のスーパーなどの店頭に並ぶ予定です。また、店舗によってはオンラインでも購入できます。

古古古米の定義

「古古古米」とは、収穫から3年以上経過したお米のことです。お米は収穫後の経過年数により、次のように分類されます。

お米の分類
新米：その年の収穫分で、年内に流通するもの
古米：収穫から1年経過したもの
古古米：収穫から2年経過したもの
古古古米：収穫から3年以上経過したもの

古古古米は、政府が備蓄目的で長期保管していたお米であり、災害時の備えや市場価格の安定を図る政策手段の一つとして活用されています。

古古古米の味や古古米、古米との違い

古古古米は保存期間が長いため、食感や変化に風味が見られる場合があります。によると、

古い米は少しパサついたり光沢が失われたりします。ただ、22年産と20年産の違いはわからないし、良い香りこそ減りますが、嫌なにおいはないですね

新潟大三ツ井敏明特任教授分析引用：毎日新聞｜動物の餌?備蓄米放出で気になる古古古古米の味　専門家が食べ比べた

実際にメディア向けに備蓄米の試食会が開かれたときは、試食した14人の記者のうち、古古米を当てられたのは2人だけでした。また、小泉農相は2021年産の古古古米を試食し「そこまで（味などの違いを）感じなかった」と述べています。これらのことからも、生産から年数が経過しているお米も、食事に大きな問題はないことがわかるでしょう。

古古古米と言われると太古のお米のようなイメージがありますが、実際には適切な環境で保存され、食用に適したお米です。

安く大量にお米を買いたい方にとって、古古古米が店頭に並ぶことは良い選択肢になるのではないでしょうか。

参照：農業協同組合新聞｜備蓄米　「味に差なく、おいしく食べてほしい」　江藤農相