資産運用会社ランキング│資金流入額と純資産額で何がわかる?投資資信託選びにも役立つポイント整理
- この記事でわかること
- 資産運用会社ランキング:資金が多く流入したのは?
- 資産運用会社ランキング:投資信託の残高合計が多いのは?
- 資産運用会社とは、投資信託を運用する会社のこと
- 投資信託には3つの会社が関わっていること
- 資産運用会社の違いを知って、投資信託選びに活用する方法
目次
【2025年1月】資金が流入した資産運用会社ランキング
資金流入が多かった順に、資産運用会社を並べたランキングです(2025年1月)。このランキングで、最近はどの資産運用会社に投資信託の購入資金が多く入ってきているのか、がわかります。
順位 | 資産運用会社 | 資金流入額 |
---|---|---|
1位 | 三菱UFJアセットマネジメント | 1兆3,889億円 |
2位 | 野村アセットマネジメント | 8,075億円 |
3位 | 大和アセットマネジメント | 5,832億円 |
4位 | 日興アセットマネジメント | 3,564億円 |
5位 | 楽天投信投資顧問 | 3,060億円 |
6位 | アセットマネジメントOne | 3,024億円 |
7位 | SBIアセットマネジメント | 2,135億円 |
8位 | アライアンス・バーンスタイン | 2,075億円 |
9位 | 三井住友DSアセットマネジメント | 1,711億円 |
10位 | フィデリティ投信 | 1,709億円 |
一般社団法人 投資信託協会│運用会社別資産増減状況(2025年1月末現在)>契約型公募投資信託の投資信託会社別資産増減状況>株式投信(設定額、償還額)をスマートマネーライフ編集部が編集
2025年1月末時点で、資金の流入額がトップ、つまり投資信託の購入資金などがいちばん入ってきた資産運用会社は三菱UFJアセットマネジメントでした。
三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託は600本弱ありますが、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」という2つのファンドが、圧倒的に売り上げを伸ばしています。
【2025年1月】純資産総額の大きい資産運用会社ランキング
純資産総額が多い順に、資産運用会社を並べたランキングです(2025年1月)。純資産総額とは、その資産運用会社が運用している投資信託すべての合計残高のことです。このランキングで、どの資産運用会社が投資信託の残高を多く保有しているのか、つまり資産運用会社の規模がわかります。
資産運用会社の純資産総額とは?
資産運用会社Aが、以下①~③の投資信託を運用していた場合、純資産総額は1兆円(5,000億円+3,000億円+2,000億円)になる。
①投資信託B:純資産5,000億円
②投資信託C:純資産3,000億円
③投資信託D:純資産2,000億円
資産運用会社ランキング(純資産総額)
順位 | 資産運用会社 | 純資産総額(億円) | グループなど |
---|---|---|---|
1位 | 野村アセットマネジメント | 54兆2,281億円 | 野村ホールディングス傘下 |
2位 | 三菱UFJアセットマネジメント | 32兆7,965億円 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下 |
3位 | 大和アセットマネジメント | 28兆7,033億円 | 大和証券グループ |
4位 | 日興アセットマネジメント | 24兆4,980億円 | 三井住友トラスト・ホールディングス傘下 |
5位 | アセットマネジメントone | 13兆5,415億円 | みずほフィナンシャルグループと第一生命グループが出資 |
6位 | 三井住友DSアセットマネジメント | 9兆9,562億円 | 三井住友フィナンシャルグループと大同生命が出資 |
7位 | 三井住友トラストアセットマネジメント | 8兆2,037億円 | 三井住友信託銀行の100%子会社 |
8位 | フィデリティ投信 | 5兆9,289億円 | 米国に本社を持つフィデリティ・インベストメンツの日本法人 |
9位 | アライアンス・バーンスタイン | 5兆8,337億円 | 米国の大手資産運用会社アライアンス・バーンスタインの日本法人 |
10位 | ブラックロック | 5兆7,271億円 | 世界最大級の資産運用会社ブラックロックの日本法人 |
一般社団法人 投資信託協会│運用会社別資産増減状況(2025年1月末現在)>契約型公募投資信託の投資信託会社別資産増減状況>株式投信(純資産総額)をスマートマネーライフ編集部が編集
資産運用会社ランキング(純資産総額)でわかること
上位7社は日系の金融グループ系運用会社で、外資系運用会社は限られる。国内の資産運用会社は大手金融グループの傘下であることが多く、グループ内の銀行業・証券業を通じた販売力が強い
純資産総額が多い資産運用会社の方が良いの?
資産運用会社の良し悪しは、純資産総額の多さだけで判断することはできません。しかし、以下のような理由から、ひとつの安心材料になると言えます。
- 投資信託の運用に安定性が増す
- お客さまが負担するコストを抑えられる可能性が高くなる
純資産の規模が大きいほど運用の安定性が増す
投資信託は、純資産の規模が大きいと、多少の解約が生じたとしても影響が少なくて済みます。
たとえば、純資産総額が10億円のファンドで5億円の解約が発生すると、半分の資産を崩さなければなりませんが、純資産総額が1,000億円のファンドで5億円の解約が発生した場合は、一部の資産を取り崩すだけで済みます。
このように、純資産総額の大きさは、投資信託のクオリティを安定的に維持する力になります。
純資産総額は「資産価格の変動」と「資金の出入り」で毎日変動する
- 純資産総額の「基準価額×口数」で算出される。「基準価額」は投資信託の価格、「口数」はお客さまが持っている投資信託の取引単位のこと。
- 基準価額と口数は、毎日変動する。つまり純資産総額も毎日変動する。
- 基準価額の変動:投資している資産(株式や債券など)の価格の変動に応じて毎日動く。
- 口数の変動:お客さまが投資信託を購入して資金が流入したら、増える
- 口数の変動:お客さまが投資信託を換金して資金が流出したら、減る
お客さまが負担するコストを抑えられる可能性がある
投資信託は、純資産の規模が大きくなると運用にかかるコストが分散されるため、1人あたりの負担が少なくなります。
投資信託の運用には、ファンドマネージャーの人件費、リサーチ費用、売買手数料などのコストがかかります。規模が大きいと、多くのお客さまがそのコストを負担するため、1人あたりの負担が小さくなり、運用している間に負担するコスト(信託報酬)が低くなる傾向があります。
資産運用会社とは?
そもそも資産運用会社とは何でしょうか。投資信託に興味を持っている人なら、
「●●アセットマネジメント」
「●●投信」
「●●運用会社」
といった会社名を聞いたことがあるかもしれません。
これらが「資産運用会社」「運用会社」と呼ばれ、投資信託の運用を担う会社です。
資産運用会社の主な役割は、投資信託を購入した人達から集めた資金を「どこに、どのように投資するか」を決め、運用を実行することです。
証券会社や銀行との違い
投資信託には、資産運用会社のほかにも 「販売会社」(証券会社や銀行)と 「信託銀行」(資産を管理する銀行)が関わっています。
資産運用会社は、証券会社や銀行とは、投資信託に関わる役割が異なります。資産運用会社について理解するために、投資信託に関わる3つの役割を整理してみましょう。
以下は、投資信託に関わる3つの会社と、その役割を整理した表です。投資信託の「販売」「運用指示」「運用資産の管理」で、それぞれ異なる会社が関わっていることがわかります。
投資信託に関わる3つの会社と役割
会社 | 会社の例 | 主な役割 |
---|---|---|
販売会社 | ●●証券、▲▲銀行 | ・投資信託の販売(お客さまからお金を集める) ・投資信託の換金(お客さまにお金を戻す) ・分配金などの支払い |
運用会社 | ●●アセットマネジメント、▲▲投信、××投信投資顧問 | ・投資信託を作る ・集めたお金をどこに投資するか決める ・実際の売買を信託銀行に指示する |
信託銀行 | ●●信託銀行 | ・運用会社の指示で売買を実行する ・集めたお金を保管・管理 |
資産運用会社の役割は、運用を指揮するファンドマネージャーや、投資先を分析するアナリストのような、運用に携わる業務だけではありません。
たとえば、販売会社(証券会社や銀行)に自社商品(投資信託)を売ってもらうために営業を行ったり、販売会社(証券会社や銀行)の販売員向けに投資信託の勉強会や研修、情報提供などのフォローアップも行います。
資金流入ランキング上位のファンドを運用する資産運用会社
2025年2月のファンド別(投資信託の商品別)資金流入ランキングTOP3を例に、売れ筋の商品は、どの販売会社で販売されて、どの資産運用会社が運用し、どの信託銀行が資産の保管をしているのかを確認してみましょう。
順位 | ファンド名(投資信託の名称) | 資産運用会社 | 資金流入額 |
---|---|---|---|
1位 | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 三菱UFJアセットマネジメント | 1,859億円 |
2位 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 三菱UFJアセットマネジメント | 1,794億円 |
3位 | アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型 | アライアンス・バーンスタイン | 956億円 |
資金流入ランキング第1位・第2位は三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim」シリーズ
1位・2位の投資信託は、どちらも三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim」シリーズでした。これらの投資信託には、以下3つの役割を持つ会社が関わっています。
この2つの投資信託には、次のように3つの会社が関わっています。
販売会社(投資信託を販売) | 約50社の証券会社や銀行 |
運用会社(運用の指示を出す) | 三菱UFJアセットマネジメント |
信託銀行(資産の保管・管理) | 三菱UFJ信託銀行 |
この2つのファンドは、50社にのぼる多くの金融機関で販売され、運用の指示を出すのは三菱UFJアセットマネジメント、資産を管理するのは三菱UFJ信託銀行という役割になっています。
資金流入ランキング第3位はアライアンス・バーンスタインが運用する「米国成長株投信」
3位にランクインしたのはアライアンス・バーンスタインという外資系の資産運用会社が運用する投資信託でした。この投資信託には、次のように3つの会社が関わっています。
販売会社(投資信託を販売) | 約70社の証券会社や銀行 |
運用会社(運用の指示を出す) | アライアンス・バーンスタイン |
信託銀行(資産の保管・管理) | 三井住友信託銀行 |
このファンドは、約70社の金融機関で販売され、運用の指示を出すのは、 アライアンス・バーンスタイン、資産を管理するのは三井住友信託銀行という役割になっています。
私たちが投資信託を購入するときに接点があるのは証券会社や銀行ですが、実際に運用を行っているのは 資産運用会社です。
資産運用会社は、資産運用会社は、投資信託ごとに投資する対象・投資の配分などの運用方針を決めて、運用しています。そのため、私達が投資信託を選ぶ際は、単に「どの金融機関で買うか」だけではなく、運用会社にも注目することが大切です。
資産運用会社の違いはどこを見れば良い?
投資信託を選ぶ際に「どの資産運用会社を選べばいいの?」と疑問に思った時に、何を基準に比較すれば良いかを解説します。
- 純資産総額(ファンドの規模)
- どのように運用しているのか
- 運用にかかる手数料はどれくらいか
- 学習コンテンツや情報提供の充実度
純資産総額(ファンドの規模)
資産運用会社が運用する投資信託の純資産総額は、その会社の規模や安定性を知る目安になります。純資産総額は、その資産運用会社が運用する投資信託の純資産すべての合計です。
純資産総額が多いと、以下のようなメリットがあります。
・運用の安定性が増す:規模が大きいほど資金の出入りの影響を受けにくい
・コストの分散:投資信託を持っているお客さまが多いほど(口数が多いほど)、ひとり当たりのコスト負担が軽減されやすい
関連:純資産総額は「資金の出入り」と「資産価格の変動」で毎日変動する
どのように運用しているのか
資産運用会社は、いくつもの投資信託を運用していて、各投資信託に「投資する対象、投資する割合、何を目標にするか」など、ファンドがどのように運用されるのかが細かく定められています。
これを運用方針といって、資産運用会社が投資信託を運用していく姿勢が見えるので、お客さまが投資信託を選ぶときの目安になります。
以下は投資信託の商品の種類の一例と、運用方針とコスト、チェックポイントです。
種類 | どのような運用をするか | チェックポイント |
---|---|---|
インデックスファンド | 日経平均株価やS&P500といった特定の指数と同じような動きをする運用を目指す。調査や分析など、運用の手間がかからないのでコスト(信託報酬)が低め。 | ✔どの指数に連動しているか ✔信託報酬はいくらか |
アクティブファンド | 平均を上回るリターンを目指す運用。資産運用会社が企業分析や調査力使って投資判断を行う。運用の手間がかかるのでコスト(信託報酬)は高め。 | ✔過去の運用実績 ✔ファンドマネージャーの情報 ✔投資している資産 ✔信託報酬はいくらか |
投資信託がどのように運用をする方針を持っていて、コストがどれくらいかかるのかは、その投資信託の「目論見書」や「運用レポート」で確認することができます。これらはすべて、運用会社の公式サイトや、証券会社や銀行といった販売会社の公式サイトから確認することができます。
運用にかかる手数料はどれくらいか
投資信託を運用している間に、資産運用会社に支払うコストがどれくらいなのかを知ることも大切です。
資産運用会社は、投資信託を運用する会社です。投資先を調査分析したり、資産の売買を行うためにコストがかかっていますので、その分は投資信託を購入したお客さまが支払わなければなりません。
このコストを信託報酬と言います。これはファンドの運用や管理にかかる費用で、低いほどお客さまの負担が少なくなります。
同じような投資先に投資をするファンドであっても、資産運用会社によって信託報酬が異なる場合があるので、信託報酬が抑えられた投資信託を選んだ方が良いと言われています。
学習コンテンツや情報提供の充実度
資産運用会社は、投資初心者向けに学習コンテンツを提供しています。各資産運用会社のサイトやYoutubeなどを見比べることで各社の特色を知り、お気に入りの資産運用会社を見つけるのもおすすめです。
資産運用会社が提供する学習コンテンツの強みは、投資信託の運用を指揮するファンドマネージャーや、投資先を分析するアナリスト、マーケットの見通しを立てるエコノミストなど、専門家の高度な知識・経験・知見がフル活用されているため、信頼性が高いことです。
以下は、資産運用会社が提供している投資初心者に向けたコンテンツやイベント企画、お金の計算ができるシミュレーションツールの一部です。
資産運用会社 | コンテンツ・ツール | 内容 |
野村アセットマネジメント | シミュレーションツール | つみたてシミュレーション、将来シミュレーション、取り崩しシミュレーション、老後資金シミュレーションなど、人生のライフイベントに備えたお金のシミュレーションができる |
日興アセットマネジメント | ファンドアカデミー | 投資初心者にもわかりやすい読みものが豊富。お金のキホン、新人目線の経済の専門用語解説、コールセンターに寄せられた素朴な疑問に回答など。乱高下するマーケットとの付き合い方など、投資をする上での考え方や心構えもしっかり学べる |
三菱UFJアセットマネジメント | ブロガーミーティング | 投資信託に興味を持っている方を対象に、意見や質問を募る対面&オンラインイベントを開催 |
投資信託を購入して投資を続けるためには、投資信託のみならず、経済やマーケットに関する情報収集が不可欠です。資産運用会社の学習コンテンツは無料で利用できるので、積極的に活用することをおすすめします。
プロの意見も参考にする
「どの資産運用会社を選べばいいのかわからない」という人は、お金の専門家(FPなど)に相談するのもひとつの方法です。
今は、無料で相談できる窓口、オンライン相談が増えており、投資や資産運用についてもアドバイスを受けることができます。
・自分に合ったファンドを見つけたい
・リスクを抑えた運用方法を知りたい
・投資を始めたいけど、何から手をつければいいかわからない
という人は、専門家の意見を取り入れつつ、運用会社の情報を比較しながら、自分に合った投資信託を選びましょう。