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差額ベッド代とは?4人部屋でもかかるの?相場と注意点を解説

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差額ベッド代とは?4人部屋でもかかるの?相場と注意点を解説

「差額ベッド代」ってなんのこと?健康保険でカバーできないの?この記事では差額ベッド代にかかる金額の相場やベッド代が発生する病室を利用する条件や注意点を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

差額ベッド代とは

差額ベッド代とは、怪我や病気の発症によって治療や手術のために入院する場合に、特別な療養室を使用する際にかかる通常の療養用の大部屋との差額費用のことです。

🤔特別な療養室とはどういうということ?

病院や厚生労働省などでは「特別療養環境室(とくべつりょうようかんきょうしつ)」とよばれており、いわゆる大部屋ではない少人数の病室のことをいいます。個室も含まれます。
差額ベッド代は、厚生労働省によって定められている制度で。入院環境をよくしたいというニーズの高まりに対応するため、患者さんの選択の機会を広げることを目的に入院医療での特別な療養環境(個室)の提供を許可していて、金額設定は各病院にまかされています。

🤔個室って1人部屋のことだけを指すの?

差額ベッド代は個室の1人から4人部屋を使用する場合に発生します。 病院からの請求として「室料差額」が発生するのが差額ベッド代を意味しています。

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病院が差額ベッド代を請求するには厚生労働省が設けている以下の4つの要件を満たさなければなりません。

  1. 特別の療養環境にかかる1つの病室あたりの病床数は4床以下
  2. 病室の面積は1人当たり6.4平方メートル以上
  3. 病床ごとのプライバシーの確保を図るための設備を備えている
  4. 下記の設備を有していること
    1. 個人用の私物の収納設備
    2. 個人用の証明
    3. 小机等及び椅子

※出典:厚生労働省「特別の療養環境の提供に係る基準に関する事項」

つまり、1部屋4人床超えの大部屋を使用する場合には差額ベッド代の適用外であり、支払いが発生しません。

差額ベッド代はいくらかかる?

差額ベッド代は保険適用外ですので支払う金額を準備する必要があるため、差額ベッド代として発生する費用の金額は、具体的にどれくらいかかるのか把握しておくことは非常に重要です。

1日当たりのベッド代

部屋人数別で異なる差額ベッド代の1日当たりの金額は、下表のとおりです。あくまで平均の金額であるため、目安として差額ベッド代が発生する部屋の利用にかかる費用を理解しておきましょう。

人数別1日あたりの差額ベット代
人数平均金額
1人部屋8,221円
2人部屋3,122円
3人部屋2,851円
4人部屋2,641円
全平均6,527円

出典:厚生労働省「中央社会保険医療協議会 総会(第488回)主な選定療養に係る報告状況」(令和3年9月15日)

計算日数に注意 この差額ベッド代は0時起点でカウントされます。ホテルのように1泊の値段ではありません。

たとえば...1人部屋をトータル10日(=9泊10日)使用した場合は、8万2,210円の費用が発生します。

平均入院日数と合計差額ベット代

希望によって差額ベッド代の発生する部屋を使用するとまとまったの出費が発生します。これらの費用は自分で貯めている万が一の時の貯金か、民間の医療保険でカバーすることになります。 1度の入院はおおよそ何日になるのか。合計差額ベット代はいくらになるか確認していきましょう。

厚生労働省が算出している平均入院日数に、部屋別差額ベッド代を掛けて年齢別の合計差額ベッド代を算出してみました。

【年齢別】平均入院日数と部屋別合計差額ベット代
年齢階級平均入院日数部屋人数別合計ベット代(円)
1人2人3人4人
0〜14歳8.973,000028,00025,00024,000
15〜34歳12.2100,00038,00035,00032,000
35〜64歳24.4201,00076,00070,00064,000
65歳以上40.3331,000126,000115,000106,000
70歳以上41.7343,000130,000119,000110,000

出典:厚生労働省「令和2年(2020)患者調査の概況」「表6 傷病分類別にみた年齢階級別退院患者の平均在院日数」

厚生労働省の「令和2年(2020)患者調査の概況」の「傷病分類別にみた年齢階級別退院患者の平均在院日数」によると、全傷病の平均入院日数は上表のとおりです。

1日当たりの差額ベッド代が8,221円の1人部屋とすると、15〜34歳の平均入院日数12.2日の場合、100,296円となります。

部屋人数が増えるとその分差額ベッド代は少なくなりますが、1人部屋の差額ベッド代の支払いには、入院日数によって数10万円単位の出費が必要となる相場感であることがわかります。

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差額ベッド代の注意点

これまで説明してきた通り、差額ベッド代の支払いに健康保険は使えません。、その他にも医療費にかかわる公的保険や控除、その他制度の対象から外れるケースがありますのでまとめて紹介します。

健康保険の対象外

差額ベッド代の支払いは、健康保険の適用の対象外です。

通常の医療費の支払いでは、健康保険の適用によって3割負担に軽減されています。一方で、差額ベッド代は公的医療保険適用の範囲外として定められているため、差額ベッド代の全額を自己負担する必要があります。

差額ベッドでは、保険適用による一部割合の負担軽減を受けられないため、多額の出費が発生する可能性があるため、特別療養環境室を利用する際は支払い金額に十分な注意が必要です。

医療費控除の対象外

医療費の支払いに発生する控除制度である「医療費控除」に差額ベッド代は含まれていません。

差額ベッド代が医療費控除の対象外となる理由は、治療を受けるうえで最低限発生する費用に換算されないためです。

そもそも「医療費控除」とは、支払った一定金額以上の医療費に対して控除として一部が返金される控除制度の一種です。年間で支払った医療費の金額が合計所得金額の5%または10万円を超える場合に、金額の低いどちらか一方が医療費控除の対象となります。

医療費控除の対象とされるのが、治療を受けるうえで最低限発生する費用です。差額ベッド代は治療によって使用が強制されるものではなく、あくまで患者の希望によって発生するコストです。患者の療養環境を整えるオプションの料金として捉えられるため、差額ベッド代の支払いが医療費控除として返金されることはありません。

仮に患者の希望ではなく医師の判断で「特別療養環境室」を使用する場合は、そもそも差額ベッド代すら発生しないため、必然的に医療費控除にも当てはまりません。

関連記事:
徹底解説:医療費控除でいくら戻る?

高額療養費制度の対象外

差額ベッド代の支払いは、高額療養費制度の対象からも外されています。

高額療養費制度の対象は、あくまで保険適用された診療にかかる費用のみ含まれています。差額ベッド代は保険適用の対象外であり、全額自己負担の医療費のため、必然的に高額療養費制度も対象から外れています。

1人部屋の利用やあまりにも長期の入院などで差額ベッド代が高くなる場合であっても、高額療養費制度の利用は不可となるため、差額ベッド代の金額がいくらになるかしっかりと確認しておきましょう。

関連記事:
徹底解説:高額療養費制度とは?医療費が戻ってくる仕組みや申請方法について

差額ベッド代を支払わなくてもいい場合

差額ベッド代に該当する病室で入院しても、差額ベッド代を支払わなくてもいい場合があります

差額ベッド代の支払いが必要ないにも関わらず、誤って支払いを求められないよう、差額ベッド代の発生条件を十分に把握しておくことが重要です。差額ベッド代を支払わなくてもいい場合の条件は、以下の例が挙げられます。

  • 差額ベッド代不要の条件
  • 患者都合ではなく病院都合病院で個室への入院が必要なとき
  • 治療上の理由で個室での入院が求められるとき

🤔つまり、どんな条件だったら差額ベッド代を払わなくていいの?

病院都合とは、「大部屋が埋まっており少人数の部屋に誘導された」というような理由で、患者側が希望していない場合が当てはまります。また、治療上の理由とは「感染症で隔離の必要がある」などというような場合が考えられます。

基本的には患者の同意のもとに差額ベッド代の支払いが発生します。つまり、同意書にサインする必要がありますが、同意書なしで請求されるトラブルもあります。差額ベッドの利用できる部屋を希望しない場合は、事前に病院側と認識をクリアしておくことが必要です。

差額ベッド代に備えるには

差額ベッド代の支払いが発生するケースに備えるためには、相応の金額を賄う準備が必要です。

差額ベッド代の支払は医療費用に備えて事前に準備していた貯蓄から賄うパターンが考えられます。そのほかに、入院1日当たり費用保障してくれる医療保険に加入することで備える方法が挙げられます。

🤔保険で備える場合は、どんな保険があるの?

入院に備える医療保険は「日額保障型」と「実費補償型」に分けることができます。

 日額保障型

生命保険会社の販売している医療保険で「入院1日当たり5000円」というように、入院日数に応じて保険金を受け取ることができる一般的なタイプです。

 実費補償型

実費補償型の医療保険は、損害保険会社の販売している医療保険に多いタイプです。差額ベッド代からその他雑費などの自己負担額をカバーして保障してくれます。入院日数と保険商品で設定される金額を掛け合わせた額までの支給を受けられます。 保障内容が手厚いゆえに保険料も高くなりやすいのがデメリットです。

入院への備えの考え方は人それぞれですので、貯蓄でカバーするべきか、保険に入って備えるべきか悩みどころだと思います。保険のプロに無料で相談できるサービスもありますので、一人で悩んでしまう前に気軽に相談をして時間とお金を節約しましょう。

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差額ベッド代の金額や注意点を理解し、出費に備えよう

いかがでしたでしょうか。差額ベッド代の金額の相場や利用する際の注意点をご紹介しました。

特別療養環境室の利用によって発生する差額ベッド代ですが、部屋人数の多さや入院する日数の長さで差額ベッドの金額が変動します。差額ベッド代にかかる費用を把握して、事前に支払いに備えておく必要があります。

また、差額ベッド代は健康保険の適用や医療費控除、高額療養費制度の対象外となり、保険の適用による費用負担の軽減が効かないため、注意が必要です。1人部屋で長期間の入院日数となると自己負担額が大きくなるおそれがあります。

本記事でご紹介した差額ベッド代の金額やポイントを参考に、発生する医療費に備える保険の加入などを検討してみてください。