火災保険は比較して安くなる

最新:火災保険会社のランキング

火災保険は自動車保険と違い、事故時の保険会社対応が利用者の体験として頻繁に現れるわけではありません。さらに契約期間も5年や10年と長期にわたるケースが多く、乗り換えの機会も限られるため、顧客満足度が見えにくい保険といえます。

もともと火災保険の契約期間は最長36年まで認められていましたが、2015年10月以降は「最長10年」、さらに2022年10月からは「最長5年」へと段階的に短縮されました。そのため、2015年の制度改正時に割安な「10年契約」に切り替えた加入者が、今年10月に一斉に満期を迎えるという状況も生まれています。

一方で、近年は災害の増加や物価高騰の影響で火災保険料が上昇しており、少しでも安い保険会社を選びたいと考える人が増えています。とはいえ、どの会社を選べばよいか判断しにくいのが実情です。

火災保険会社は「どこを見るか」で評価が変わる

まずは国内にどのような火災保険会社があるのかをわかりやすく角度を変えた複数のランキングで紹介します。 スマートマネーライフでは、ネット保険代理店のランキング・各保険会社の売上・財務健全性(ソルベンシーマージン比率)の3軸で比較しました。

ネットメディア・保険代理店における満足度・人気(申込数)

順位 オリコン顧客満足度 価格.com
(戸建て)
コの保険
🥇 ソニー損害保険 ソニー損害保険株式会社 日新火災海上保険
🥈 SBI損害保険 日新火災 ソニー損害保険
🥉 SOMPOダイレクト損害保険 ジェイアイ傷害火災 SOMPOダイレクト損害保険
4位 日新火災海上保険 チューリッヒ保険会社 ジェイアイ傷害火災保険
5位 セコム損害保険 あいおいニッセイ同和損保 東京海上日動火災保険
6位 あいおいニッセイ同和損害保険/東京海上日動火災保険/三井住友海上火災保険 SOMPOダイレクト

ネットメディア・ネット保険代理店の申込数で上位に頻出するのは、ソニー損保・日新火災・SOMPOダイレクトです。

ソニー損保とSOMPOダイレクトは、インターネットから保険会社と直接契約するダイレクト型。ソニー損保はオリコン顧客満足度で7年連続1位を獲得しており、代理店手数料が不要な分の割安な保険料カスタマイズしやすい商品が特長です。

一方、SOMPOダイレクトは損保ジャパンを中核とするSOMPOホールディングスの一員。ネット完結・高いカスタマイズ性でソニー損保の競合ポジションにあります。

日新火災は代理店+ネット直販のハイブリッド型で東京海上グループの中堅損保。法人向け商品も多く、火災保険の正味収入保険料規模はソニー損保の約6倍と、トップ3の中では最も大きい会社です。

保険会社の火災保険「売上」ランキング

各保険会社の火災保険における正味収入保険料をランキングにしました。

火災保険 正味収入保険料ランキング

順位 保険会社 正味収入保険料(円)
🥇 東京海上日動火災保険株式会社 444,600,000,000
🥈 損害保険ジャパン株式会社 376,600,000,000
🥉 三井住友海上火災保険株式会社 267,900,000,000
4位 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 254,300,000,000
5位 共栄火災海上保険株式会社 37,000,000,000
5位 日新火災海上保険株式会社 34,200,000,000
6位 セコム損害保険株式会社 29,078,000,000
7位 AIG損害保険株式会社 15,400,000,000
8位 ソニー損害保険株式会社 5,513,000,000
9位 ジェイアイ傷害火災保険株式会社 1,199,000,000
10位 SOMPOダイレクト損害保険株式会社 466,000,000
11位 SBI損害保険株式会社 231,000,000
12位 チューリッヒ保険 163,000,000

出典:各保険会社2024年度ディスクロージャー誌もしくは業績表より【単体】の火災保険正味収入保険料

東京海上・損保ジャパン・三井住友といったメガ損保は圧倒的な売上を誇りますが、先ほどの満足・人気ランキングでは必ずしも上位に入りません。

規模=満足度ではないことを示しており、「法人契約」「代理店経由の販売」「古い住宅も広くカバー」といった網羅性がシェアの強みになっていると考えられます。

一方で、先ほど上位に来ていたソニー損保・SOMPOダイレクト・日新火災は、満足度は高いものの売上規模では大手に遠く及ばず、評価は高いが市場シェアは小さいことがわかります。

保険会社の安心度ランキング(ソルベンシーマージン比率比較)

各社の単体ソルベンシーマージン比率を比較しました。これは、通常の予想を超える大災害などに対して、どの程度「自己資本」や「準備金」等の支払余力を有するかを示す健全性の指標です。

200%を下回ると金融庁から是正措置が入る水準で、どの保険会社も基準は上回っています。

ソルベンシーマージン比率ランキング

順位 保険会社 ソルベンシーマージン比率(%)
🥇 ジェイアイ傷害火災保険株式会社 1353.70
🥈 AIG損害保険株式会社 1347.10
🥉 共栄火災海上保険株式会社 1105.00
4位 日新火災海上保険株式会社 972.30
5位 東京海上日動火災保険株式会社 920.20
5位 セコム損害保険株式会社 896.50
6位 大同火災海上保険株式会社 844.90
7位 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 757.20
8位 三井住友海上火災保険株式会社 706.30
9位 ソニー損害保険株式会社 684.20
10位 損害保険ジャパン株式会社 681.60
11位 チューリッヒ保険 591.60
12位 SBI損害保険株式会社 527.80
13位 SOMPOダイレクト損害保険株式会社 342.30

出典:各保険会社2024年度ディスクロージャー誌もしくは業績表より【単体】のソルベンシーマージン比率

ソルベンシーマージン比率では、人気や売上と異なる顔ぶれであるジェイアイ傷害火災・AIG損保・共栄火災などの中堅・外資系が上位に。必ずしもシェアは大きくないものの、財務余力が高いことをアピールできるポジションです。

一方、SOMPOダイレクト・SBI損保・チューリッヒなどのダイレクト型は満足度ランキングで存在感があるものの、比率は相対的に下位。低価格志向の強みと引き換えに、財務的な余裕は限定的である点に留意が必要です。

まとめ:「規模・満足度・健全性」によって変わるランキング

火災保険会社を規模(売上)満足度財務健全性で比較すると、すべての項目でトップを独占する会社は見当たりません。

  • 売上では大手(東京海上、三井住友など)
  • 満足度では中堅・新興系(ソニー損保、SOMPOダイレクトなど)
  • 健全性では外資や一部中堅(ジェイアイ、AIG、共栄など)

このように、どの観点を重視するかによって選ぶべき会社が変わるのが火災保険市場の特徴といえます。とはいえ、保険料の高騰は家計に直結。まずは自分にとっての譲れない条件を整理し、その上で 複数社の一括見積もりで比較すると、納得感のある選択がしやすくなります。